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美しさにまごころこめて

日本メナード化粧品株式会社

HOME 研究・商品開発 主な研究 目の下のタルミの評価方法を開発

目の下のタルミ目の下のタルミは、加齢とともに現れて、見た目の印象に大きく影響を与えますが、目の下のタルミを定量的に評価する方法は確立されていないため、その加齢変化を客観的に把握することができませんでした。

顔は曲面で構成される、個人差の大きい部位です。例えば、目の下のタルミでは、たるむ部分や面積など、たるみ方が人によって異なります。そのため、形状を客観的に観察し、加齢変化などを算出することは困難で、多くは感覚的に目視で評価されてきました。
定量的な評価をするために重要なことは、被写体の形状を的確にデータ化することです。例えば、一般的な写真などの二次元画像での評価は、照明やカメラ位置、被写体の姿勢によって影のでき方が変わり、それにより印象が左右されるため適しません。今回、その影響がない非接触3Dスキャナを用いて目の下の形状を計測することによって、加齢による目の下のタルミの増大を定量的に評価する方法の開発に成功しました。

非接触3Dスキャナによる形状計測

非接触3Dスキャナは、レーザービームによって被写体との距離情報を得て、表面形状を三次元データ化することによって、被写体を測定します。その測定結果を用いて、表面形状を三次元データの点の集まりで表すことができ、その点の集まりによって、被写体の形の画像データを構築することができます。この三次元データを用いて目の下のタルミを解析しました。

非接触3Dスキャナによる形状計測

目の下のタルミの評価

非接触3Dスキャナで得られた三次元データ非接触3Dスキャナで得られた三次元データを用いて、目の下の凹凸を解析し、三次元曲率を求めました。その結果、目の下のタルミの頂点である凸部分(右図☆)と、凹部分(右図★)の見た目の加齢変化を評価することができました。
また、凸部分と凹部分の見た目年齢との相関を比較すると、予想に反して、凹部分のほうが相関の高いことがわかりました。このことから、凹部分の三次元曲率のほうが、目の下のタルミの変化を精度高く評価できることが明らかになりました。
(下図グラフのピンク色の帯で相関の程度を表現。縦幅が狭いほうが相関の高いことを示しています。)

目の下のタルミ、凸部と凹部の比較グラフ

これにより、目の下のタルミの定量的な評価方法の開発に成功し、加齢変化などを客観的に把握することができるようになりました。

タルミの下の内側の凹部分の変化イメージ
  • 日本化粧品技術者会誌Vol.50 No.3
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