真皮は線維芽細胞が産生するコラーゲン線維、エラスチン線維とヒアルロン酸などの基質から構成されています。コラーゲン線維は、丈夫な線維で真皮の約70%を占めています。一方、エラスチン線維は、2%程度しかありませんが、ゴムのように伸縮性があり、丈夫なコラーゲン線維どうしをつなぎとめ、強固な立体構造を構築しています。この立体構造が肌のハリや弾力を支えて、シワ・タルミのない肌をつくります。
コラーゲン線維の立体構造構築に必要なガレクチン9
ハリ、弾力のある皮膚の真皮では、コラーゲン線維の立体構造が構築され、皮膚を支えています。コラーゲン線維の立体構造は、エラスチン線維がコラーゲン線維をつなぎとめることで構築されます。
メナードでは、エラスチン線維がコラーゲン線維をつなぎとめる際、線維芽細胞から産生されるガレクチン9と呼ばれるタンパク質が重要な役割を果たしていることを発見しました。 ガレクチン9は線維芽細胞とエラスチン線維の結合に関わるタンパク質の一種で、コラーゲン線維とエラスチン線維をつなぎとめることで立体構造を構築します。
さらに、線維芽細胞からのガレクチン9の産生は、加齢により低下することを見出しました。ガレクチン9が減少し、コラーゲン線維の立体構造が構築されにくくなることが、加齢によるシワ・タルミの一因であると考えられます。
- 第43回日本香粧品学会(2018)