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美しさにまごころこめて

日本メナード化粧品株式会社

HOME 研究・商品開発 主な研究 細胞のタンパク質生成能に関する研究

私たちの身体は様々な組織からできており、組織は細胞や細胞から生み出されるタンパク質、糖質、脂質などで構成されています。中でもタンパク質が重要な役割を果たしています。
美肌に関わるコラーゲンやヒアルロン酸などの成分も、その材料がタンパク質であったり、酵素やホルモンなどのタンパク質が機能することによって生成されます。このことから、細胞からタンパク質が生成されることは、肌の老化を防いで美肌を保つために非常に重要なことであると考えられます。

タンパク質生成の基本プロセス

細胞には核があり、その中に染色体があります。染色体にはタンパク質の設計図となる遺伝子が含まれており、まず遺伝子が転写されます。転写してつくられた遺伝子のコピーが核の外の細胞質に出て、小胞体の表面でタンパク質が生成されたのち、ゴルジ体に輸送されます。そして、ゴルジ体でタンパク質が加工されて完成し、細胞内外の必要な場所に届けられます。
このタンパク質生成の基本プロセスがスムーズに行われることが重要です。

タンパク質生成の基本プロセス

紫外線によって小胞体からゴルジ体への輸送が滞る

1. 紫外線によって小胞体が肥大化する

様々な影響で、細胞のタンパク質の生成能が低下することが知られています。線維芽細胞に紫外線を照射し、小胞体を緑色に染色して変化を観察したところ、紫外線によって緑色部分が強く大きく光るように変化していることがわかりました。さらに、緑色部分の面積を算出して比較した結果、緑色部分の面積が大きくなっており、小胞体が肥大化していることがわかりました。また、小胞体が肥大化することによって、コラーゲンの生成量が減少し、タンパク質の生成能が低下していることもわかりました。

紫外線あり 紫外線なし *点線は繊維芽細胞の輪郭。小胞体を緑色に染色。紫外線によって、小胞体が肥大化していることがわかる。
小胞体の面積 紫外線なし 紫外線あり コラーゲンの生成能 肥大化なし 肥大化あり

2. 小胞体の肥大化の原因は、紫外線による小胞体からゴルジ体への輸送の遅延

小胞体の肥大化の原因を研究した結果、小胞体からゴルジ体へのタンパク質輸送が遅延することであることがわかりました。すなわち、本来ゴルジ体に輸送されなければならないタンパク質が小胞体に蓄積されることによって、小胞体が肥大化して、タンパク質の生成を低下させることが推察できます。
小胞体で生成したタンパク質がゴルジ体に輸送される際には、輸送小胞という膜につつまれて輸送されますが、その膜の構成物質の一つである「sec24d(膜たんぱくタンパク質)」に着目して紫外線の影響を調べました。線維芽細胞に紫外線を照射すると、sec24dが減少することがわかりました。sec24dが減少すると、輸送小胞が減少するため、タンパク質の輸送が遅延すると考えられます。

sec34dの発現量 紫外線なし 紫外線あり ゴルジ体 小胞体 輸送小胞
※すべて自社データ ※すべての図、イラストはイメージ
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